プロ漫画家のカラーイラスト制作過程に密着! Ki-oonの人気作品「Green Mechanic」の表紙制作の裏側をYami Shin先生が語る
2021.03.19
こんにちは!フランスの漫画出版社Ki-oon(キューン)東京オフィス代表のキムです。
皆さんは『日本のマンガは世界中で人気だ』と一度は聞いたことはあると思いますが、果たして何処まで人気があるかご存知ですか。
そもそもコミック界の柱は三つあります。北米はアメリカのコミックス(通称:アメコミ)、ヨーロッパはフランスのバンド・デシネ、そしてアジアは日本の漫画と言われています。アニメに関してはほぼアメリカと日本が業界を牛耳っています。
そんなマンガ・アニメ界の大王とも言える日本からの作品は90年代から世界中で大流行!『ドラゴンボール』『ワンピース』『デスノート』『るろうに剣心』『ポケモン』などで育った欧米人も多いです。さらに、今では日本式のマンガを描く海外の作者が爆発的に増えています。
今回は、そんな日本に憧れて漫画家になったスイス人女性Yami Shin (ヤミ・シン)に話を聞きました!
▼目次
『グリーンメカニック』の作画で大事なポイントを教えてください。
▲ヤミ・シン氏
元々同人誌に力を入れていたヤミ・シンですが、2年ごとに弊社が主催するフランス語圏内漫画賞『Tremplin Ki-oon』に応募をしたのです。
その結果、なんと見事一等賞に輝いた彼女はその後『グリーンメカニック』の連載が決まり、プロの漫画家としてデビューを果たしました。アクションとSFを交えながら繊細さと力強さを表現する画力で作品は瞬く間にファンを増やしていきました。
ヤミ・シンの作品紹介とイラスト制作過程に関する記事も是非チェックしてみてください!
▲漫画『グリーンメカニック』
ヨーロッパ最大のアニメ・漫画イベント・ジャパンエキスポ で『グリーンメカニック』は華々しく国際漫画賞を2018年に受賞しました!
▲国際漫画賞を受賞した『グリーンメカニック』
そんな魅力的は作品を作り出したヤミ・シンをインタビューしました!
中学生の頃に見ていた大人気アニメ『美少女戦士セーラームーン』と『新世紀エヴァンゲリオン』に憧れて描き始めたのがきっかけです。その後、『鋼の錬金術師』との出会いが私の人生を変えました。自分の趣味を周りと共有したくなった瞬間です。
一年ほど専門学校には行きましたが、絵の描き方は大体独学で学んでいます。当時はpixiv の様な無料作品投稿サイト『DeviantArt』でよく作品を投稿していました。今はArtstationを使っています。
▲ヤミ・シン氏のArtStation
また、同人誌を描くことによって仕事をしながらもマンガの勉強をしていましたね。はじめての同人誌は二冊構成で、イラストを交えた物でした。黒乃奈々絵 作の『新撰組異聞PEACE MAKER』を元に描いたこともあります。
それから2〜3年後にオリジナル作品を作り始めました。1冊70ページ程の漫画を4巻分描いています。ネットでも読めるようにしていました。絵の練習には同人誌を描くのが一番です。技術もですが、仕事の要領も良くなるのでオススメです。
Ki-oonの漫画賞を受賞したおかげで、出版契約が決まり晴れてプロになれました。それ以降、大好きな漫画を描きながら生活を賄えるようになりました! 時々絵を教えることもあります。今でも時間がある時に同人誌をこそこそと描いています。
▲ヤミ・シン氏のイラスト
▲『グリーンメカニック』の重要なカット
もちろん、読みやすさとわかりやすさが第一ですが、大事なシーンでキャラ達が見せる表情に力を入れています。『グリーンメカニック』は確かにサスペンスアクション漫画ですが、精神的に深い内容でもあるので、感情が昂るときは最大限に表現するように意識しています。特定の情報や思いを伝えたい場合は細くこだわり抜いています。
発売当時からCLIP STUDIO PAINT からお世話になっていますが、その頃のパソコンがポンコツすぎたせいで、ブラシのいくつかが重すぎて苦戦していました。そのため、漫画の最初の3巻は制作に違うソフトを使いましたが、その後パソコンを買い替え、CLIP STUDIO PAINTをまた使用し始めました。天と地ほどの差です。
作画スピードを上げるためのツールが盛り沢山なので、一人で作業している私にとってはまるでアシスタントがいるかのようです! 白黒の原稿に普段使っていますが、付いているブラシがとても便利です。しかも使用者がブラシをシェアできる機能がついているおかげで、幅広いジャンルで活かせます。ページ一枚一枚の仕上がりが改善されます。私としては、もう手放せません〜!
ヤオ・シンのイラストメイキングはこちら。
名前:Yami Shin
Blog : https://linktr.ee/Yamishin
Twitter : @yamishinoficial
Ki-oon公式ウェブサイト(フランス語のみ) : http://www.ki-oon.com/
東京オフィス公式TWITTERアカウント(日本語):https://twitter.com/
東京オフィス連絡先:
住所:c/oフランス商工会議所
〒103-0023 東京都中央区日本橋本町2-2-2 日本橋本町YSビル、2階
電話番号:03-4500-6668
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